認知症予防の概要

認知症予防のためにできること

 認知症を予防するために、若いうちからしておけることがあります。

 

正しい食生活

 まず食生活では、認知症に良いとされるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を多く含んだイワシやサバなどの青魚の摂取が有効です。青魚だけでなくマグロやブリ、ウナギ、鮭にも多く含まれています。これらの食材は動脈硬化のリスクも下げてくれます。ポリフェノールやビタミンC、ビタミンEの摂取も認知症予防に効果的なので、赤ワインや野菜、果物も積極的に取り入れます。特にホウレン草や人参、かぼちゃ、小松菜などの緑黄色野菜は血液をサラサラにする効果があり、血流を良くすることで認知症予防につながります。カレーライスも、スパイスに含まれているウコンに抗酸化作用があるので認知症予防に良いとされています。その他にも血中コレステロール値や中性脂肪を下げてくれる大豆製品やキノコ類も積極的にとりたい食材です。

 

運動の習慣をつける

 1日30分以上の運動も脳を活性化するので認知症予防に有効です。体力の衰えを防いで健康維持にもつながります。運動が苦手な方や忙しくて時間がとれない方は、手軽に始められるラジオ体操やストレッチ運動がお勧めです。毎日少しずつでも身体を動かす習慣をつけることが大切です。

 

頭をつかう習慣をつける

 また運動だけでなく、クロスワードパズルなどで毎日頭を使って考えることも効果的です。指を良く動かすと脳が活性化されるので、毎日日記を書いたり、ピアノやギターなどの楽器演奏、書道、絵画など、手や指を動かす趣味を持つこともお勧めです。家族やお友達と出掛けたり、趣味のサークルに参加したりと、社会とのつながりを持ち続けることも大切です。人との交流は一番脳を活性化してくれます。

 

その他生活習慣の改善

 生活習慣の改善も予防につながります。認知症にはお酒の飲み過ぎやタバコの吸い過ぎも関係しています。また飲み過ぎ、吸い過ぎは認知症だけではなく、様々な病気を引き起こす原因にもなるので十分気をつける必要があります。その他にも毎日読書をする、新聞を読む、家族と毎日会話をするなど、日常のちょっとしたことに気をつけるだけで予防につながっていきます。

 

生活習慣病の予防

 生活習慣病(肥満、高血圧、動脈硬化、脂質異常症、糖尿病など)は、脳血管性認知症の危険因子となります。肥満や高血圧により血圧が脂質過剰となり、血管壁がぼろぼろになると、脳梗塞を起こしやすくなって、脳血管性認知症のリスクを高めます。また、生活習慣病はアルツハイマー型認知症の発症にも悪影響を及ぼすものと考えられています。生活習慣病の予防のために最低でも1年に1回は健康診断を受けるようにしましょう。
=>脳卒中・脳梗塞の予防・治療・リハビリ知っておきたい最新情報

 

頭部の怪我を避ける

転倒や交通事故で頭に外傷を受けると、若い人でも発症の原因となります。頭部を守る習慣をつけましょう。

 

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