認知症の症状
認知症の症状は、その中核症状と周辺症状(行動や精神症状)に分かれます。
中核症状は認知症を発症すると誰にでも現れる症状ですが、周辺症状はその中核症状によって二次的にもたらされる症状です。患者さんの個性や生活環境によって現れ方が異なってきます。
周辺症状はBPSDと呼ばれています。
BPSD…Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia
介護の負担を減らすためにも、認知症の症状にはどのようなものがあるのかを知ることはとても大切です。
どのような症状が見られるのか、医師に正しく伝えましょう。
中核症状
・記憶障害
・見当識障害(人や場所が分からない)
・判断力低下
BPSDの種類
【本人が言葉で言ってくれる症状】
依存、抑うつ気分、妄想、不安、幻覚、不眠
【周りの人が行動を見た時に判断する症状】
拒食、過食、異色、徘徊、介護抵抗、攻撃的行動
認知症チェック
認知症の中核症状と周辺症状(BPSD)が具体的に分かるチェックリストを用意しました。
当てはまる項目が多い場合は、その旨を医師に伝えてください。
もの忘れ
- 今切ったばかりなのに電話の相手の名前を忘れる
- 同じ事を何度も言う・問う・する
- しまい忘れ、置き忘れが増え、いつも探しものをしている
- 財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う
判断力低下
- 料理、片付け、計算、運転のミスが増えた
- 新しいことが覚えられない
- 話のつじつまがあわない
- テレビ番組の内容が理解できなくなった
時間・場所がわからない(見当識障害)
- 約束の日時や場所を間違えるようになった
- 慣れた道でも迷うことがある
人柄が変わる
- 仔細なことで怒りっぽくなった
- 周りへの気づかいがなくなり頑固になった
- 自分の失敗を人のせいにする
- 「このごろ様子がおかしい」よ周囲から言われた
不安感が強い
- ひとりになると怖がったり寂しがったりする
- 外出時、持ち物を何度も確かめる
- 「頭が変になった」と本人が訴える
意欲がなくなる
- 身だしなみをかまわなくなった
- 趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
- ふさぎ込んで何をするにも億劫がりいやがる