失語、言語障害
認知症になると会話がだんだん不自由になってきます。これは「失語」という中核症状です。
失語は脳の中の言葉をつかさどる領域が壊れるために起こります。
特徴
- 会話を組み立てるのが難しい。
- 他人の話す内容を理解できない。
- 自分の考えていることをうまく言えない。
- 日常的によく使うものの名前や、言葉が思い出せない。
- たどたどしい話し方になる。(進行性非流暢性失語の場合)
- 言い間違いが増える。(意味性認知症の場合)
- 文章の読み書きが難しくなる。
失語の進み方
失語は認知症の進行に合わせるように進んでいきます。
- 物の名前が出てこなくなる。「紙を切るもの(はさみのこと)」「書くもの(鉛筆のこと)」
- 「あれ」「それ」といった代名詞で説明するようになる。
- 言葉と意味の結び付けが難しくなる。「包丁」のことを「まないた」と言ったりする。
- 言い間違いが多くなる。「テレビ」を「テビレ」と言ったりする。
- 相手からかけられた言葉を、そのままオウム返しすることがある。
- 何の脈略もなく単語だけを発したりする。
- 認知症が進むと語彙が減り、最後は「ぎゃらぎゃらがー」のような意味不明の声を発することがある。
対処の仕方
- 言葉ではなく心を感じ取るようにする。
- 不安そうにしているときは手を握ってあげたりして、笑顔や体を使ったコミュニケーションをとるようにする。
- 繰り返し語りかけるようにする。
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